Withコロナ時代‐景気回復を助ける、鍵になっているSDGs

新型コロナウイルス感染症の流行により、世界の経済に大きな影響を与えています。現在、感染の収束状況に伴い、外出の規制などの措置を段階的に緩和しましたが、これから世界・日本の経済がどうなるか、各業界がどう回復していくか、不安を抱く人が多いでしょうか。

ここで鍵となっているのは、2015年に国連により定められたSDGsです。

国連のSDGsを根幹になる復興計画

5月下旬に、EUが「環境・社会・経済」の持続可能性に重点をおいた復興計画「グリーン・リカバリー」を公表しました。6月上旬には、イギリスの150社以上の企業・団体のリーダーが政府に気候変動に取り組み、レジリエントな経済の復興を求めるレター(書簡)を提出しました。双方とも復興計画の根幹にSDGsを据え、危機を機会として捉え、より良い未来を構築するよう求めました。

イベント業界が回復していくためには

6月17日、フィンランド(ヘルシンキ)のイギリス大使館、Positive Impact Events[1]と共催で、「イベントにおけるサステナビリティ」というテーマで、オンライン・セミナーが開催されました。

新型コロナ影響により世界中で多くのイベントが中止または延期されました。参加者からはこの厳しい状況で「これからイベント業界の行方がどうなるか」「サステナビリティをどのように進めればよいか」など、不安の声や質問が挙がりました。

「新型コロナの発生したいまだからこそ、国連のSDGsを達成することがより重要になる」「コロナの影響を受けていても、サステナビリティに取り組み続けるが大事だ」と、講師を務めたPositive Impact Eventsの代表であるFiona Pelham氏が語りました。そして、その取り組みに向けてイベントで活用できる手段であるISO20121国際認証(イベントの持続可能性に関するマネジメントシステム)が紹介されました。

▲世界中からのイベント専門家が集まり、これからイベントの行方などについて話し合いました。

▲世界中からのイベント専門家が集まり、これからイベントの行方などについて話し合いました。

SDGsを達成するための手段であるISO20121

ISO20121は、イベントにおけるサステナビリティを実践するための枠組です。このマネジメントシステムを基に、最初から組織内の役割・責任を明確に、直面している課題を特定、利害関係者を再認識、そして改善につながる項目を設定・測定することなどをすることができます。

この中で、最も重要なのは「なぜ今この行動をとるのか」という問題を常に意識することです。繰り返し考えることで、各段階で達成したい目標・目的がより明確になり、そしてこれから活動していくための動機にもつながります。

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セミナー「持続可能な開発目標(SDGs)とイベント」開催レポートを公開