イベント業界とRace to Zero(2023/8/10)

環境保存のためのカーボンニュートラルに関する関心が世界的、社会的に高まる現在、国連UNFCCが行う、2030年までにCO2排出量実質ゼロを目指す「Race to Zeroキャンペーン」への登録数は急増しています。

今回は、その「Race to Zeroキャンペーン」とイベント業界の関わりについて、Positive Impact Events本部代表のFiona Pelham氏に質疑応答形式で聞いてみました。

Q.:Positive Impact Events日本事務局 A.:Fiona Pelham代表】

ーー-------------------------------------------------------—-------------------

Q. Race to Zeroキャンペーンのウェブサイトによると、現在12,000者近くがRace to Zeroに参加しており、内、約10,000社が民間企業です。

① Positive Impact Eventsを通じた登録者数はどのくらいですか?

② そのうちイベント業界が占める割合はどのくらいですか?

➂ Race to Zero への参加者が最も多い産業分野は何ですか?その理由は何でしょうか?

A.    Race to Zeroは、世界で11,000者以上が関与している、CO2問題に対処するための世

界最大かつ最も信頼できるキャンペーンです。詳細は以下リンクよりご覧ください。

https://unfccc.int/climate-action/race-to-zero-campaign(英語のみ)

① 正確に確認することはできないが、200を見積もることが出来ます。

②➂ Positive Impact Eventsは、イベント部門への教育とリソースの提供に焦点を置く団体であり、この質問は専門外であり回答することは出来ませんが、Race to Zeroへの登録者一覧はRace to Zeroキャンペーンのウェブサイトで見ることができます。

Race to Zeroに登録している日本の企業を一覧にしたJapan Climate Initiativeのリストも公開されています。

Who's in Race to Zero? | UNFCCC

Q, 実際のイベントは残念ながら多くのCO2を排出する傾向があるため、時にイベント業界は、あたかもCO2メーカーの様に不名誉に受け取られる傾向があります。

また、イベントの構造は非常に複雑であり、多くの様々なサプライヤーすべてからのCO2排出量を管理、制御、測定、改善することは困難でもあります。

しかし、イベント業界の多くの企業は、上記のような困難な状況下でも、Race to Zeroの目標を達成することにコミットし、取り組んできています。

彼らが、決して容易ではないRace to Zeroにコミットし、独自の目標達成への道を歩み始めることが出来た動機、誘因、また意欲を持続させているものは何でしょうか?

A. イベント会社毎に、なぜRace to Zeroに参加したのか理由を知り、述べることはできないが、例えば、イベントにおいて自社がサプライヤーである場合、スコープ3の排出(量)に含まれることを理解しているため、ISO 20121やRace to Zero等を通してのベストプラクティスを企業の社内外のサステナビリティ戦略の一部として採用することへの関心が高まっています。 

企業やイベントの従来の運営方法を変更し、社内やサプライチェーンと共に新しいやり方を導入することは難しいが、最も重要なことは着手することであり、ISO 20121を導入すれば、自分が管理する問題、管理外の問題を特定し、自らの課題を解決するための目標を設定することが出来ます。

CO2を測定し問題を改善していく方法としては、細分化が大変良い方法であり、これに関して無料で利用可能な測定ツールも多数あります。 

―――以上――――――

Previous
Previous

【ISO20121改訂 Public Inquiry(2023/8/29)】

Next
Next

国連Race to Zeroキャンペーン・レポート P.I.本部記事(2023/8/10)